9月2日サンニコレポート

written by V-MAX

前日から俺は車を走らせていた、道具の運搬・会議・準備
なんとか完了して、後は天気の心配だけといったところだった。

8:00
朝から薄曇りの空、雨の心配はなさそうだ。秋の空気が心地よく
一ヶ月ぶりのゲームでなまった身体には丁度よさそうだ。
会社から借りた代車で、意気揚揚と会場まで向かう。

9:40
会場に到着すると、人が意外と集まっていない。
「連絡が悪かったか」そんな事を考えながら、仕度を完了。
そんな事をしているうちに集まった人数は50人超。
なんだかんだ言っても、大きなゲームになりそうな雰囲気。
「なるようになるか」
そんな気持ちでゲームは開始された。

11:00
岡山CIB vs 兵庫連合でゲーム開始。
統制のとれたCIBチームの動きに翻弄される兵庫連合。
圧倒されたまま、午前中の2ゲームを終了。
午後からはチームをシャッフルする事にした。

12:30
KATO軍のカワムラ氏の提案でイベントゲームを開催。
ハンドガン戦をする事に、意外に参加者が多く、カワムラ氏も驚いていた。
パーカッション戦を想定した様だが、周囲の反対にあい。
通常の戦闘に切り替えとなる。残念でした。
ハンドガン戦は好評で2ゲームも開催された。


1:15

午後からはチームを混成し再編成。
同じチームの人間と離れるのは寂しい気もするが、
たまには仲間を撃つのもいいかもしれない。
うまく、半分に分かれてゲーム開始。






思えば、ここから悲劇は始まっていたのかもしれない・・・・・








2:30

午後からのゲームは緊迫していた。
チームを混成にしたことで戦力の均等化が出来て、展開も面白い。





そして、事件はここで起きた・・・・






セーフティでざわめきが起きる。
某チームのM氏がいないのだ。
クラクションを鳴らしてゲーム終了の合図をするが、帰ってこない。
急きょ、召集されるLMR一同。

「ここでゲームを中断するのは不味い、もうすこし様子をみよう」

ゲームをしながら、行きそうな範囲をLMRメンバーで捜索するということで
ゲームは再開された。













3:00

ゲームが終了しても、帰ってきていない・・・・・



「やべぇよ、これ」

「なにかあったのかもしれん」

「一度ゲーム中断して、捜索隊を編成しよう」


かつて、何人かの遭難者は出たが、この時間まで帰ってこなかった例は無い。
ましてや初心者の遭難なら理解できるが、何度もこのフィールドを利用している者だけに
その心配は半端ではないのだ。


「最後に誰か目撃した人いる?」

「いや・・・・、顔わかんない」

「どっちのチームやった?」

「たしか・・・黄色。」

「黄色チームで、Mさん目撃したおる?」

「え・・・・どうやろ?」


「あいつ、影うすいからなぁ」




ここで考えられる可能性を出す
・道に迷い、迷子
・なんらかの事故で移動不能


LMR・KATO軍からM氏の顔を知っているものを何人か集め、捜索隊結成。
捜索範囲はゲームフィールドを外れた場合を想定し
池側フラッグ北側、ブル道の東の谷、山側フラッグ南側の山とし
見つかった場合には無線で連絡、セーフティに戻ってきた場合にはクラクションを鳴らしてもらう。

そして、捜索は開始された。













3:15

捜索は2次被害を防ぐために、複数人の部隊を3つ組み。
遭難の可能性の高い、箇所を捜索。
4時までに見つからなければ、一度集合して再度検討。

「これだけの人数で探せば、ひょっこり出てくるさ」
そういった雰囲気で声を出して、辺りを捜索しはじめた。

3時とはいえ、やはり山の中、あたりは薄暗い。
おまけに空模様も曇りが幸いしている。

手付かずの自然というのは歩きにくい上に妙に嫌な空気がながれているものだ。



奥に入っていくにつれ、不安が増す。




無線から「まだ、みつかりません」の声が流れる度にその不安は増す。




捜索から30分を過ぎても、どの部隊も手がかりすら見つからない。
一度、集合しようと連絡が入る。








この辺りから、事が尋常でなくなってきた・・・・・









4:00

ここでゲームを終了して、解散の連絡を他チームに伝える。
事態はまともでない事から、メンバー内で最悪のケースも考えた上での相談をする。


「いったいどうなってる?」

「やべぇな、こりゃ」

「これだけ声をかけても反応なしだろ?」

「怪我でも声くらいだせるし、なんらかのアクションがあるだろ」

「じゃ・・・意識不明とか声も出せない状況か?」

「それでも、これだけ探せば、見つかるよ」

「捜索範囲を広げるか?」

「俺等が遭難してしまうわ!」

「とりあえず、他のチームに迷惑かけないようにしよう」

「無線、あるだけ出して」

「最悪の場合はどうする?」

「警察だな」

「6時がタイムリミット」



冗談が通用しないレベルの事態だ。
それにしても謎が謎を呼ぶ遭難である。
時間も迫って来ている。


ゲームを終了したにもかかわらず、近郊のチームが残って手伝ってくれると
申し出てくれたのが、なんともありがたい。



捜索範囲をやや広げ、かつ、ゲームフィールドも捜索。

そして、捜索は再開された。









4:30


すでに日が落ち始めていた。
暗がりでも目立つ様にライトを所持して歩く。


出す声も不安にかきたてれて、大きくなる。


わずかな手がかりも見逃せない。
集中力を高める。


いつもでは入らない場所に足を踏み入れるのは、恐怖でもある。
こちらが遭難してもおかしくないのだから。


疲労も半端ではない。
ゲームをやった上に、1時間以上も道なき山を歩いているのだから。


しかし、泣き言は言ってられない。
最悪、人の命に関わる事だ。


声を出しても、返事は無い。
無線から流れてくるのは「未だ、発見できず」の知らせ。


不安が不安を呼ぶ。


「死んでるんじゃないか?」


「バミューダ現象だよ」


「神隠しか・・・・」










「野グソしてて、紙忘れて出て来れないんじゃない?」







予定時刻の5時が来ても、発見ができなかった。










5:00

ここで捜索は最終であろう・・・・・
もし見つからなければ、警察を呼んでの山狩りという事になる。
日も暮れてきたし、事態は深刻になってきた。



「ここまで、探して見つからんか・・・・」

「残る捜索地域は・・・・池の周りやな」

「なんかの拍子に池にはまったかもしれんし」

「池の周りをみんなで探すか・・・」

「もう、山を降りないと不味い」




最終の捜索メンバーを絞り込み、他の人は山を降りてもらう事にした。








池の周りは足場も悪く、疲労した身体にこたえる。






この辺りから、現実逃避のような妄想まで思い浮かんでくるもんだ。




「このあたりでひょっこりでてくるかな・・・・」

「ここまで、探させやがって」

「出てきたら、みんなに飯おごってもらわないとね」

「ガストでいいよ」

「あ〜、腹減ったなぁ」









ここまで来ると、口で冗談でも言わないと精神的に参ってしまう。









しかし、現実はあまりにも厳しく、ここまで捜索しても出てこなかった。














5:30

絶望にも似た気分になりながら、一度、帰る仕度をする。

全員の肉体の疲労度も精神的にも限界に近い状況。
嫌な、心配ばかりしてしまう。

しかし、ここはもう警察を呼ぶしかないのだ。


ここでは電話がつながらない、一度、山道を抜ける必要があった。








M氏の実家に電話をちょーさんにしてもらい、警察にも電話する。









「それでも、万が一の確率でも、セーフティに帰ってくるかもしれない」

「じゃ、俺とジオンさんで一度もどってみるよ」

一度、セーフティに戻る事にした。

セーフティは完全に日が落ちていた。

車の中で2人。

こここまでくると、くだらない話しか出てこない。

過ぎていく時間が苛立ちと焦りだけを積もらせる。

心配しても仕方ない・・・・・・

開き直る努力をする・・・・・

ダメだ・・・・どうにもならん・・・・














6:15



山道に赤色灯が回るのが見えてきた・・・・





きちっとした敬礼をして、警察の人が車からおりてくる。




「えーと、いなくなった人の名前は?

「・・・・・です」

「えーと、どういう状況で」

「いや、ちょっとした遊びをやってまして、ここに戻ってくる事になってたんですけど」

「ちょっとまってね


「今、通報があったみたいだから?」






















「はぁ?(2人で)













「河の付近で見つかった人がいるって」

















「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・河って」(2人揃って)








とにかく、本人の確認が取れていないが、希望が持てる情報だ。


「あーとにかく、ここを降りて、確認だけしてみよう

パトカーの後に続いて、山を降りる。

車内の2人は、信じられない状況に驚きを隠せなかった。

「まじかよ?」

「まだ、わかんねーぞ」

「しかし、どうやって河まで下ったよ?」

「半端な距離じゃないよ」

「心配かけやがってー」




「もう、あいつはA級戦犯だよ!!!」



怒り、不安、喜び、期待、なんか色んな感情が混ざって
かなりテンパった精神状態になっていた。








山を降りると、赤色灯が回ってる。しかも3台も・・・・・
改めて、この事件の重大さを感じる一瞬でもあった。
このときに、冷静になれたな。








7:00




車を降りると、M氏の姿を確認できた・・・・・・




このときに今まで疲れが一気に来た。


「心配かけやがって」


周りに安堵の表情が浮かぶ。
怒りもあったけど、安心感の方が勝っていた。




「どないしてたねん?」

「いやぁ、道に迷って歩いてたら、山おりちゃって・・・」

「迷うか、普通!!!」




しかし、この言葉を聞いたときに笑うしかなかった。
ほんと、それしかなかった。



簡単な警察の事情聴取に答えて、気持ちよく帰してもらえた。




どうも2年ほど前にこの山で行方不明者が出たらしく、
その時からやや警戒していたらしい。
警察の方も見つかって良かったと、本当に心配していてくれて
丸く収まって、良かった。










7:30

いつものように、コンビニに行くと
心配していた、他のメンバーが残っていた。


そして、みんなで笑い話で済ます。


全員が心配してくれて、みんな安堵の表情が浮かんでいたのは
微笑ましい光景だった。


遅い時間まで残っていてくれて、すいませんでした。




しかし、ここで、見つかってほんまよかったと思います。
見つからなかったら、大変な状況になってたことでしょう。
笑い話じゃ済まない、大げさかもしれないけど、社会的な問題に発展してもおかしくないのだ。


この事件からも、些細な事でも注意しておかないといけないって反省もできました。
今回はM氏でしたが、これが自分自身だったりするかもしれないんですから。
実行委員会としては、これからフィールドの制限も厳しくしていかないと、ダメだなとか。
セーフティに戻るまでも経路などの問題を解決していかないとあかんかなと。
考える事が増えました。



えらいことがあったんですね。全然知りませんでした。
いやいや、V-MAXくん、そして皆さんお疲れさまです。
そして大事に至らなくて良かった。
う〜ん。しかしあそこ、なめたらあきませんね。
次回よりフィールドの範囲を縮めないとなぁ。
ブル道まで、とかね。
まぁこの事件があって、またいろいろサンニコ整備を
していかなあかんってことがでてきたわけです。
BBSやメールや飲み会で、みんなで話し合いましょう。
とにかくお疲れ。そしてご無事で何より。